亡くなった母へのオマージュ作品。
ものづくりが好きで、古いものをずっと取っておいた母の物を、
私の解釈を加えて新たに作る「DRESS project」第1弾。
母は洋裁やニッティングに刺繍と、器用で、お裁縫の類がとにかく上手でした。
私は残念ながらその才は受け継ぎませんでしたが、
デザイナーになったことは彼女らの美意識やセンスの影響は大きいでしょう。
祖母が母のために作り、母が若い時に着ていたワンピース。
私は中学生の時からずっとお下がりで着ていて、
かれこれこのワンピースは半世紀ぐらい着られていました。
直しながら着ていましたが、さすがに布のへたりやすり切れが出るようになりました。
この形が私の家系の女たちの体型にフィットすること、
美しく着やすいこと、何より代わりがないこと。
昨年母が亡くなり、よけいに服の寿命だけと諦めきれず、
オーダーメイドで作ることも考えて探していました。
でも思い入れが強いだけに、変な仕上がりになってしまったり、
オリジナルが戻って来なかったらなど、不安もあって頼めずにいました。
そこで見つけたFBのポスト。
なんとPeople Treeのインターン時代にお世話になったパタンナーさんが、
独立してオーダー受け付けるとのこと。
この方なら技術もセンスも確かだし、安心して頼める!
好きな手仕事であるインドのブロックプリントされたインド綿から選んで布を指定して、
デザインやディテールなども相談しながら作っていただけました。
二枚新たにこしらえることにして、
一枚目はオリジナルのイメージに近い青基調のコンビネーション。
二枚目は自分の解釈で新たに色や布を選んだパターン。
オリジナルに近いものがあることで、
いよいよオリジナルが寿命を迎えた時にも手放す覚悟ができました。
新たなものはオリジナルのエッセンスを受け継ぎながら、
自分のものとしてとても気に入りました。
おばあちゃんになっても着たいと思うので、
あとまた半世紀近く、このワンピースと過ごせたらいいなと思います。
物というのは自分が魂をそこに感じればあるもので、
私にとって祖母と母の存在を感じるこのワンピースは特別なものです。
単なる布でないシンボルとも言えるワンピースを、こうして形にしていただいたことに感謝!
やっぱり顔の見えるものづくりっていいなあ。
写真はこのワンピースの軽やかさを表現したくて、
動きのある表現をしました。
服のオーダーに関心のある方はMoganaまで
丁寧なご対応、お仕事、何より気持ちを汲んでいただけることに感謝してします